内分泌・代謝内科後期研修3年目の石塚啓哉と申します。私は現在、新潟大学医歯学総合病院でレジデントとして勤務しております。研修医修了後より新潟各地を転々としておりましたが、この度生まれ育った新潟市に戻って参りました。
日々糖尿病診療の過程で患者さんとお話をする上で、運動療法の指導は難しいものです。患者さんにはよく「スポーツみたいに大それたものをする必要はありません。家事でも散歩でもいいので、家の中で座ったり横になっている時間を減らしましょう。」とお伝えしています。とは言ったものの、恥ずかしながら私も子供の頃から運動はあまり好きな方ではありませんでした。糖尿病診療を専門として選び、患者さんと対話する過程で、「自分も始めた方がいいんだろうな」と重い腰を上げ、運動に取り組み始めた次第であります。
そこで先日、私は「新潟ハーフマラソン2025」に出場しました。春の風に背中を押されるように、当時の職場の知人とともにスタートを切り、四苦八苦しながらもなんとか無事に完走を果たすことができました。これでハーフマラソンの挑戦は三度目。回を重ねるごとに少しずつタイムが縮まり、自分の中で確かな成長を感じています。
マラソンは人と比べず、自分のペースで頑張れるところが好きです。ただその一方で、距離を重ねるごとに、疲労は徐々に体を蝕んでいきます。足は重く、心は揺れ、時に「やめたい、なんでこんなのエントリーしちゃったんだ」という内なる声がささやきます。そしてゴールの瞬間。ようやく辿り着いたビッグスワンのフィールド。足の痛みや息の乱れ、汗に濡れたシャツすら、すべてが輝いて見える。その達成感は、誰に与えられたものでもなく、自分の足で、意志で、積み上げたもの。だからこそ、より一層抒情的に心に刻まれます。
マラソンを通じて、運動自体が持つ本質的な喜びを改めて感じられたことが、何より嬉しく思います。次なる目標は、フルマラソン完走です。
暦の上ではもうすぐ夏至を控え、日差しも明るさを増し、窓からの風が心地よく感じる時節となりました。梅雨や猛暑など、何かと運動を阻む気持ちが優勢になる今日この頃ではございますが、皆さまもぜひ新たなチャレンジをしてみてはいかがでしょうか。
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